あまいもの垂れ流し

書けない人間が書けるようになるまでの記録

日曜日

月に2回、私は駅でドーナッツを買う。

 

市の名前を冠する駅には、中心部なだけあって駅直結の商業施設がある。
若者を中心に訪れる人々で、土日のみならず平日でも人が多い。
私は月に2回、その商業施設の片隅に立ち寄って、献血をしている。

あまりにも自己肯定感がなくて、なにかできることがないかもがいていた頃に、
献血しよ。めっちゃ人の役に立つよ」という初めての人向け説明がTwitterで流れてきて興味を持ち、献血ルームを訪れたのが始まりだ。
それから2年間、ちょくちょくと通っている。
正直、針を刺される瞬間は今でも怖いし、たまに痛い。けど、まぁ直視しなければなんとかなる。

 

 今回担当してくださった方は非常に上手だった。
「刺しますよー」の声と共に、いつも痺れるような冷たい痛みが走るのだが、それが全然なかったのだ。
ほんのりと違和感はある。腕を見る。
いやその角度は大丈夫なん?抜けない?てくらい、横たわるように倒れた太い針が、たしかに皮膚から生えている。

「それでは成分献血・血小板、2サイクル約30分です。よろしくお願いします」
看護師さんは言いながら、採血機器に繋がる半透明のチューブを手際よく腕にテープで固定して、布を掛けてくれた。
見ると「刺さってる」って実感が湧いてなおさら痛くなるもんね。ありがとうございます。めちゃくちゃ楽です今回。

30分を寝て過ごした。よだれ垂らすところだった。

 

針を抜かれ止血され、十分な水分取って休息した後、施設を後にして建物から出る。朝は小雨が降っていたが、晴れて地面が乾きかけている。傘はもう必要ないだろう。

足を向けるのは太い道路を渡ったところにあるドーナッツ屋だ。

献血の帰りには、好きに食べていいと決めている。

最初、何を買おうか迷って歩いていたときにミスドのノボリを見つけて以来、なんとなく毎回、ドーナッツを買って帰っている。

 

手指を消毒して店内に入る。

店内は混み合っているが、私は持ち帰りなので問題ない。前の人に続いてトレーとトングを取った。いくつも並ぶドーナッツは、昔ながらものから新発売のものまで随分種類が増えた。

今回、CMで流れた期間限定のチョコレートのが欲しかったが、あるべき場所に張り紙がしてある。大人気で売り切れ中らしい。残念。 ポンデリングフレンチクルーラーを乗せて、会計へと向かった。

ドーナッツでは私はフレンチクルーラーが一番好きだ。以前、夢だった「フレンチクルーラーを箱に入るだけ」を決行したことがあるが、恐ろしいことに一人で5個食べてもさほど胃もたれしなかった。揚げる油を工夫しているのだろう。もう一度やりたいと思いつつ、体重について考えるとどうしても踏みとどまってしまう。

 

紙袋を抱えて店を出た。スマホの時計を見る。 バスが来る時間だった。 バス停はドーナッツ屋をでて20mほどのところにある。

そちらに視線をやると、バス停の先、ちょうど黄色になる信号の手前でスピードを落とすバスが見えた。

帰宅したら珈琲を入れよう。そう考えると、走らなくてもいいのに自然早歩きになる。

 

2週間ぶりのドーナッツは珈琲にあってとても美味だった。

 

 

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気がついたこと
・だらだら書いていると何が書きたいのかわからなくなる。プロットがいるのはこのためか。あと削るの大事なのでは。書くべきことと書かなくていいことを決める。メリハリ。
・今回過去の出来事✕実在しない場所(駅)にした。「そこはどういう場所?」と問いかけを行い、まっっっっったく何も考えてないことに気がついた。最低限決める。しかし盛り込み注意。
・次の課題は実在する場所✕実際やらなかった(行かなかった)こと。なんか難しそうな気がする。よく練ること。短くていい(マシュマロちゃんの課題では100字で構わないってあったし)から書くこと。期限水曜まで。