嘘日記
今日はコメダ珈琲に行った。水曜から発売したという新作のケーキを食べたいと思ったからだ。
喫茶店の楽しみ方は人それぞれだと思うが、私にとっては行こうと思って行くところではなく、時間があり空いていれば立ち寄る、くらいの区分だった。珈琲よりは紅茶派だし。
今回、Twitterでコメダの新作ケーキの情報が流れてきたので、久しぶりに行ってみるかなと、朝から出かける準備をした。
道の端は粉砂糖がかかったように白くなっている。
幸いなことに凍結はしていないようだ。日中の気温で溶けてくれることを祈る。
ハンドルを握ってコメダへと車を走らせる。道を行く車はまばらだった。
寒いからだろう。朝だからということを覗いても、人が少ないように思えた。
消毒液を吹き付けた手のひらをこすり合わせているうちに、キッチン内で作業をしていた店員が出てきて案内してくれる。
結論から言うと、ケーキは食べなかった。
コメダの食事の量は多い。
そして私は朝からコメダに向かうために、朝食を摂らなかった。
空腹から暴走状態に陥った私は、メニューを前に延々悩んでさらに体内の少ない糖分を脳に回した挙げ句、ミックスサンドとコメチキを頼んだ。
コメチキ2つとサンドイッチのセットになったものではない。別々である。
私は同年代女性と比べれば多少食べる方だが、年々食事量は減っているし、なにより胃腸が弱い。
「お待たせいたしました」の声とともに置かれるコメチキの器とサンドイッチの皿。
そのあまりのボリュームにようやく自分の選択を後悔した。
「空腹だしいけるやろ」なんて舐めたこと、一瞬でも考えた自分を殴りたい。
サンドイッチは美味しかった。チキンもすごく美味しかった。
ただ量が多いと最後のほうがつらい。苦しい。胃薬が欲しい。自業自得だ。
こんなことならキーボードを持ってくればよかった。
そうすればカフェオレをおかわりしながら時間稼ぎ、もとい優雅に朝の時間を過ごせたかもしれないのに。
「長居するのは店に迷惑(このご時世的にも)」という当たり前の常識が持参をためらわせた。
帰宅して、腹が苦しすぎるので胃薬を飲み、布団に転がった。この際牛になってもいい。
次こそは普通にケーキを食べたい。
『虚構を生み出す力』より「家を出てお店に行って帰ってくる」 #マシュマロ課題