あまいもの垂れ流し

書けない人間が書けるようになるまでの記録

腕時計

先日、腕時計が動かなくなったので、電池交換をしにいった。

 

買ってからずっと電池交換をしていないから、いつか止まるだろうなとは思っていた。

何年か前、古着を売りに立ち寄ったリサイクルショップで一目惚れした時計だ。
雑貨屋で見るものより一回り小さくて、文字盤を囲む金属部分がピンクゴールド。ベルトは生成りに近い。
そんな腕時計がガラスケースの中でブランドものの財布や指輪に挟まれて、陳腐な表現だが、きらきら輝いているように思えた。
値段は五千円を超えていたように思う。普段なら時計にそこまで出さない。
それでも価格など気にならなくなるくらいその時計を気に入っていた。カード使えたし。
通りがかった店員への第一声は「あのガラスケースの中のが見たいんですが」ではなく「ガラスケースの中の腕時計が欲しいんですが」だった。

 

腕時計はスマホで代用していたが、その日以降一日も欠かさず毎日つけたものだから、ベルトの革が擦り切れ始めている。 

今ある腕時計は一本だけだ。

電池も交換したし、まだまだ使い倒すつもりではあるが、この機会に増やしてみても良いかもしれない。
腕時計なら必ず腕につけるし、外したときは片付ける固定の位置がある。

そう思って、同じメーカーの時計をネットで検索してみた。
シルバーの、少しゴツメの金属のベルトでもいいかもしれない。
盤面がシルバーで文字盤が青、あるいはその逆のもあった。
盤面のピンクゴールドの縁取りでベルトが黒の革のもあった。

 

見ているだけでわくわくしてくる。
アクセサリを選ぶときには「私もこういうものを持っていなくては」という謎の強迫観念が湧き出てくるのだが、ふっつーにわくわくした。


人が少ない日を狙って、駅前の商業施設に行こうと思う。時計屋入ってたし。